シーリング工事

外壁部材が温度や湿度の変化による伸び縮みでずれたりし、外壁部材が相互にぶつかり合うのを防ぐ為に、 追従性のあるゴム系のシーリング材で充填します。

特に住宅の場合には外壁の目地やサッシ周り、屋根やバルコニー等の隙間等が防水工事としてのシーリングの対象となります。その為、シーリング材の劣化、ひび割れ、剥れなどは雨漏りの原因となり、建物の防水性を損なうことになります。

シーリング工事について

シーリングとは

充填材などで塞ぎ、気密、水密状態を得るため、防音、断熱のために行います。建築分野ではコーキング(caulking)とも呼ばれます。

素材

シーリングに用いる充填材のことをシーリング材(sealing compound)・シーリング剤(sealing agent)またはシーラント(sealant)・シーラー(sealer)・シール剤などともいわれ、様々な種類があります。

シーリングとコーキングの使い分け

JIS K6800:1985「接着剤・接着用語」では、シーリング材(建築用は、JIS A 5758で規定)を「構造体の目地、間げき(隙)部分に充てん(填)して防水性、気密性などの機能を発揮させる材料。」、油性コーキング材(建築用は、JIS A 5751で規定されていたが、現在は廃止されている。)を「展色材(天然樹脂、合成樹脂、アルキド樹脂など)と鉱物質充てん(填)剤(炭酸カルシウムなど)を混合して製造したペースト状のシーリング材。相対変位の小さな目地のシールに使用される。鉱物質充てん剤として、石綿は、現在使用が禁止されている。」と規定しています。

参考:wikipedia シーリング
参考:wikipedia コーキング

特徴

不定形シーリング材

ペースト状のシーリング材を充填して、乾燥、硬化後に弾性のあるゴム状になります。
シーリング材には1成分型と2成分型の二種類があります。
1成分形 : 空気中の湿気や酸素との重合、乾燥で自然に硬化するタイプ
2成分形 : 硬化剤などを混ぜて反応硬化させていくタイプ

定型シーリング材(ガスケット)

ガスケットは配管の接続面(フランジ)などによく使用されます。Oリングやゴムシート等のソフトガスケット、金属を加工したメタルガスケット、金属と非金属を組み合わせたセミメタルガスケット、ネジ部分に広く使われているシールテープや液状シールなどがあります。

素材

事前にすべての成分を混合してある「1成分型(1液性)」のものと、2液以上が押し出した時に混ざる「多成分型(2液性など)」があります。

ガラスはめ込み(グレイジング)に使われているシーリング材は「タイプG」として、その他のものである「タイプF」と別に分けられています。タイプFのものは、目地幅の変形度によってクラスわけされており、さらに、変形度が大きいものに関しては、引っ張り応力に対する耐性の差(「モジュラス(modulus)」)により、サブクラスに分けられています。「高モジュラス」のほうが引っ張り応力に強く、変形度が小さいものに関しては、塑性変形するかしないかで、サブクラスわけされます。

なぜシーリング工事が必要なのか?

建物には、外壁やサッシ周り、屋根やバルコニー等に目地があります。これは地震などで建物に大きな力がかかる際に、力を分散させ、大きなひび割れを抑えるなどの役割を持たせるため、意図的に作られる場合もあります。 また、やむをえずに隙間ができてしまう場合があります。
この隙間を埋めるための工事がシーリング工事です。
シーリングは5年~10年で劣化します。(環境により劣化が早まる場合もあります。)
外壁塗装・屋根塗装のタイミングとも重なる場合もあり、足場工事が必要な場合もあるため、防水工事などと合わせて工事を行う方が費用を抑えられます。

シングル葺き工事

成形加工されたルーフィング状の材料を、一定の葺きあしで張り重ねていく工法です。勾配屋根の化粧仕上げに用います。

特徴

アスファルトシングル
心材にアスファルトを浸透・被覆して、上面に鉱物質の彩色砂粒、下面に鉱物質の粉粒を焼き付け、又は圧着したものを指します。軽量で柔軟性・防水性が高いため、地震にも強いとされています。また、強風による剥がれなどにも強いとされています。さまざまな形状の屋根に対応が可能です。瓦屋根に比べて彩りのある景観にすることもできます。
アスファルトシングルは軽量であるため地震に強い上に、しっかりと素材を張り付けることで強風による剥がれなどにも強いとされています。